最強のふたり
Les Intouchables』

パラグライダーの事故で下半身不随になったフィリップは元貴族で大のつく富豪。彼の邸宅で“住み込み世話係”の面接試験が行われている。知識や経験がありそうな候補者が次々却下され、選ばれたのは、最も適していなそうなドリス、前科ありで失業中の黒人だ。
小柄でひ弱なフィリップVS頑丈な大男ドリス、外見の違いは性格や教養の違いに比例し、恐ろしいミス・キャストに見える。けど、ドリスのノンストップのユーモアと、根底にある善意にフィリップの硬化していた心が少しずつ溶けていく。
封切り1ヶ月で観客1000万人突破、2度満員で入れず3度目の正直で観れた『INTOUCHABLES/最強のふたり』は、とにかく可笑しい。ドリスを演じるオマール・シィはCanal+ のService après vente(アフターサービス)というギャグ・スケッチで人気のタレント。番組ではいつも座っているので気づかなかったけど、バスケット選手の体躯。ダイナミックな動きと乱暴な言葉遣いから、不思議な繊細さがにじみ出る。適役。
一方、フィリップ演じるフランソワ・クルゼは、半身麻痺でほとんど表情だけの名演技。実話の映画化だけと、予期していたモラリスト的なとこはなく、終始笑わせる。
殺伐とした時代、笑いを必要としているのはフィリップだけではない。“いい2時間を過ごした”と映画館を出れること間違いなし。フランス語理解、中級程度。週末は上映時間の20分前に行くのが無難。

 
『INTOUCHABLE』
エリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュ監督作品
主演:フランソワ・クルゼ、オマール・シィ
1時間52分 フランスで公開中

最強のふたり | Les Intouchables』” への8件のコメント

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  4. こちら日本では9月の初めに中学生の娘と観ました。
    (翌日からフランス語を習い始めました。)
    予想を上回る出来栄えで、ユーモアたっぷり。フランス社会の影の部分も垣間見え。
    なんといっても音楽が80年代のAWFののりのりのディスコミュージックで懐かしかったです。

    • そう、音楽がすごく良かったです。オマール・シイが踊る場面も。
      お嬢様、フランス語がんばってください。中学生なら上達が早いと思います。

  5. わたしもこのえいがみました!映画館で二回。つらいときに見返しています。

    • オマール・シイのキャラがいいですよね。笑えて、元気になります。

      • お返事ありがとうございます。オマール・シイ素敵ですね。誕生会の片付けのシーンで、フィリップのために踊るシーンの笑顔すごくいいです。つられて笑顔になれるというか…。カウチで室内楽をききながら語り合うところ、ふたりともとても楽しそうで好きです。

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