2007/06/19
6月10日、TGV東線が開通。そのAvant première(一般公開前日)にパリ発TGVに乗り、ストラスブールで開かれたオープニングパーティーに行ってきた。集合は朝6時のパリ東駅。実際に出発したのは7時15分で「1時間以上前に集合させるなんて!」と腹が立ったが、乗り込んでしまえば優雅なファーストクラスですぐご機嫌な気分。
そして何がすごいって、やっぱり速度。世界随一を誇るフランスの高速列車技術を駆使して実現した、時速320kmは世界最速。これで今まで運行が遅れていたパリからフランス東部への列車の旅がより快適になる。例えば、今まで4時間かかっていたストラスブールへは2時間20分、シャンパーニュで有名なランスへは1 時間半が45分と大幅に短縮。このTGVはEST EUROPÉEN(東ヨーロッパ線)というだけあって、その先のドイツ、スイス、ルクセンブルグへも延びていて、フランクフルトやシュツットガルトには4時間弱で着く。更に今回のTGV開通と共に地方線路への連結もよくなるというから、フランス国内だけでなくヨーロッパ近隣諸国も含め、列車での旅行の幅が大いに広がった。
また、ファーストクラスのみだが、このTGVが初という座席での食事サービス(朝食)も受ける。飛行機の機内食のような形態。さすがに日本の駅弁とは違う。クロワッサンやヨーグルトに加え、アルザス地方のお菓子クグロフのミニ版がご愛嬌。シャンパーニュ地方を通過することもあってシャンパンのサービスもあり。日本の新幹線ではおなじみだが、フランスでは食堂車があるのみで、座席まで飲食物を運んでくれるサービスはなかった。ちゃんと食事を取りたい人は食堂に行って食べ、飲みたい人はバーへ行く。現在の日本の新幹線は逆に食堂車はなく車内販売のみだそう。一度座席に着いたら動く必要はないということ。この日、ご一緒した鉄道記者の“筋鉄(スジテツ)”こと櫻井寛さんは、日本のこのシステムを嘆く。新幹線は「移動」手段でしかなくなっている。車内で出会った人と言葉を交わす空間もない。鉄道好きの彼は、仕事といえども列車に乗るときは常に「旅」でありたいと言う。なるほど。
※ TGVを始めヨーロッパの鉄道チケットは、RAIL EUROPEのウェブサイト(日本語)に詳しい。サイト上でチケットの購入も可能。