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ノルマンディーといえば、バターや生クリームなど、乳製品がフランスで一番おいしい地方。「à la Normande ノルマンディ風」と書かれた料理なら、バター、生クリームをたっぷり、リンゴの発泡酒シードルや蒸留酒カルバドスを隠し味に使うのが基本。パリから一番近いドーヴィルはルルーシュの『男と女』で一躍有名になった海岸。ノルマンディーきっての高級避暑地だが、スペシャリテは生ガキや甲殻類をのぞくと、どっしりと重いバターやクリーム料理ばかりだ。
パリから北上しロアール川を越えると、ノルマンディー地方の広大な農地がみえてくる。英仏海峡に面するフランス最北西部の、のどかな田園地帯だ。牛の群れる牧草地、たわわに実るりんごの果樹園がつづく。フランスでブリーと並んでもっともよく食べられるチーズが、日本でもおなじみのカマンベール。白カビに覆われた円盤形で、中身はとろけるようにやわらかいクリームのよう。上品でコクがあるのも人気の秘訣。チーズ初心者にも食べやすい味で、料理やお菓子にも使われる。
ポン・レヴェックは12世紀、修道士によって作られたフランス最古のチーズ。ウォッシュタイプだが、においは弱くクセがない。四角い形で中身は白っぽい黄色。まろやかでやわらかく、ひそかにくるみの味もする。表皮が硬めなので、とって食べましょう。
ヌシャテルは白カビタイプのチーズで、正方形、ハート型、円筒形など、色んな形があるのが特徴。ハート型は見た目がキュートだが、意外と味にメリハリがあって、塩気と酸味を含んでいる。若いチーズはビロードのように、うっすら白カビに覆われて、きのこのふくいくとした香りがする。
リヴァロはその形がフランス将校の軍帽に似ていることから、「大佐」の愛称をもっている。長時間熟成するので、型崩れを防ぐためアシで作った紐を巻く。ウォッシュタイプのチーズで表皮はオレンジ色。納豆のような強烈な香りを放ち、これを嗅いだだけで、逃げだす人もいるほどだ。もちろん表皮は外して食べるが、香りに対して中身はソフトで風味豊か。なめらかな舌触りともちもちとした食感が楽しめる。濃厚な味なので、フルボディの赤ワインと相性がいい。(Sakiko・L)
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