フランス・市場物語

アーモンド

アーモンド
アーモンド
 
フランス語で「アーモンド型の瞳」とは、切れ長の東洋的な眼のこと。タレ目や窪んだ大きな目が多いフランスでは、エキゾチックで神秘的に感じる人が多いらしい。「アーモンド形の目ね」と言われたら喜んでいい。
ところでローマ時代に地中海沿岸に伝わったアーモンド。初夏に出まわる生のアーモンドもあるが、ほとんどは乾燥したものが売られている。丸ごとローストして塩味をきかせたものは、おつまみに最高。ますのアーモンド焼きはスライスアーモンドamande effiléeを衣にまぶして、バターでこんがり焼きつける、誰にでも出来る魚料理だ。アーモンドを使った料理では、マグレブの名物タジンも忘れてはいけない。鶏肉や仔羊の肉を、レモンコンフィ、ほしぶどう、プルーン、アンズなどの果実、数種類のスパイスと煮込む。肉の柔らかさ、果実の甘味、スパイスの複雑さ、アーモンドの歯ごたえが一体となって、素晴らしいハーモニーが魅力。ここでもかりっと揚げたアーモンドの香ばしさが美味しさの秘訣となっている。
「粘り気が少なく、香りと風味が際だっている」点で、お菓子の材料にもよく使われてきた。アーモンドパウダーpoudre d’amandeは、1月のガレット・デ・ロワや、シンプルスイーツの王道フィナンシエにはかかせない。パウンドケーキも、分量の小麦粉を少しアーモンドパウダーに変えたら、さくっとした軽い仕上がりになる。
レシピ
ガレット・デ・ロワ
材料
ガレット・デ・ロワ パイ生地2枚、
卵黄1個(ツヤ出し用)、
フェーヴ(陶器でできた小さな人形)

中に詰めるアーモンドクリーム:
アーモンドパウダー125g、
小麦粉小さじ4、 バター125g、
砂糖125g、卵2個、ラム酒40cc

作り方
1. アーモンドクリームを作る。やわらかくしたバターに、砂糖を加え白っぽくなるまで混ぜる。溶きほぐした卵を3~4回に分けて加え、その都度よくバターとなじませる。ラム酒で香りづけし、ふるいにかけたアーモンドパウダーと小麦粉をざっくり混ぜ合わせる。
2. クッキングシートに一枚目のパイ生地をしき、1.のアーモンドクリームを真ん中にこんもりと盛り、、フェーヴを隠す。円の周りに溶いた卵黄を塗り、もう一枚のパイ生地をのせる。ナイフの先で表面に模様を入れ、冷蔵庫で約30分休ませる。
3. オーブンを200℃に点火。竹串で空気穴を所々あけ、表面に残りの卵黄を塗り、約40分焼く。

* フランスで1月6日(公現の祝日)に食べるお菓子
切り分けて、フェーヴに当たった人はその日一日、王様(王妃)になれて、祝福されるのが習わし。サクサクと香ばしいパイ生地としっとりと甘いアーモンドクリームの組み合わせが、子供からお年寄りまで大人気。1月に誰かの家に招かれると、必ずといっていいくらい、このガレットが登場する。このガレット・デ・ロワからフェーヴを取り除けば、ピティヴィエと呼ばれる、フランス中部オルレアン地方のピチヴィエの伝統菓子となる。
レシピ
レーズンとアーモンドのタジン
材料
レーズンとアーモンドのタジン 【4人分】
仔羊の肩肉やもも肉600g、
たまねぎ500g、
アーモンド(丸ごとかスライス)150g、
ほしぶどう125g、シナモンパウダー小さじ2、
生姜パウダー(なければ生の生姜をする)
小さじ1、
砂糖小さじ2、オリーブオイル、
塩、コショウ、
コリアンダー、パセリ

作り方
1. 仔羊は余分な脂身をのぞき、大きめに切り、シナモンパウダー小さじ1、生姜パウダー、塩、コショウで下味をつけておく。
2. 山高帽のタジン専用鍋、あるいはココット鍋にオリーブオイルを入れ、こんがりと肉をソテーする。水200ccを加えて、弱火で約40分~1時間煮込む。
3. その間にたまねぎのコンフィを用意する。皮をむき、薄切りにし、オリーブオイルをひいた鍋で、約15分じっくりといためる。ほしぶどう、シナモンパウダー小さじ1、砂糖を加えて馴染ませる。
4. アーモンドをローストする。皮つきの場合は、熱湯したお湯にしばらくつけて皮をむく。フライパンにオリーブオイルをひき、アーモンドをかりっと色づくまで炒める。
5. 仔羊の鍋にたまねぎのコンフィを加え、アーモンド、刻みパセリ、お好みでコリアンダーを散らし、鍋ごと食卓へ!
レシピ
ますのアーモンド焼き
材料
ますのアーモンド焼き 【4人分】
ます4匹、
バター30g、
アーモンドの薄切り100g、
牛乳200cc、
レモン、イタリアンパセリ、
小麦粉、
塩、コショウ

作り方
1. ますを牛乳にしばらく浸す。水気を切り、塩、コショウし小麦粉をまぶしつける。
2. フライパンにバター半分を熱する。ますをそっと置き、両面をかりっと焼く。焼きすぎると固くなるので注意。
3. 別の小鍋に残りのバターをとり、アーモンドを色よく炒める。
4. 器にますを盛り、アーモンド、粗みじん切りのイタリアンパセリを散らし、レモンを添える。
レシピ
フィナンシエ
材料
フィナンシエ アーモンドパウダー50g、
小麦粉50g、
粉砂糖150g、
バター75g、
卵白4個分、
塩ひとつまみ、
バニラオイル小さじ1




作り方
1. フィナンシエ型(なければマドレーヌ型)に、バターを塗っておく。
2. 小鍋でバターがうっすらと茶色になるまで熱し、焦がしバターをつくる。(一度色づき始めるとすぐに焦げてしまうので注意してください)
3. アーモンドパウダー、小麦粉、粉砂糖をふるいにかけ、合わせておく。ボールに卵白、塩を入れ、泡立てないようにほぐす。粉類を少しずつ加え、なめらかな状態にする。最後にバニラオイルも加える。
4. オーブンを200℃に点火。バターのあら熱がとれたら、生地と混ぜ合わせる。型に流しいれ、オーブンで15~20分、香ばしく焼き上げる。