フレンチ・野菜物語

アスパラガス



 
パリの市場にアスパラガスが登場すると、やっと春が来たと感じる。日本の筍のように季節感のある野菜だ。アスパラガスの主流はホワイトアスパラ(1kg、8~9ユーロ)、でも日本で缶詰になっているあのグニャリとしたアスパラと同一人物とは信じがたい。ゆでただけのアスパラガスは、家に人を招いたときやレストランでも登場する立派なオードヴル。何年か前に、知人の家に夕食によばれ、山のようなアスパラガスの皿が出てきた。ナイフとフォークで取り掛かろうとすると、家のマダムが「お行儀悪いけど、こうやって食べるのが一番美味しいの」とおもむろに手づかみにし、穂先にソースをからめるとガブリ!お客たちがみんなマダムに倣ったことは言うまでもない。粋なお行儀の悪さは、おすし屋のカウンターでニギリを手で食べるのと似ている、と思ったものだ。
最近は日本でもお馴染みのグリーンアスパラ(1kg、5~6ユーロ)も出回っている。皮を向く手間がいらないし、ゆで時間も短いので便利。
1. 穂先から根っこに向かって皮をむく。
2. しっぽの部分を少々切り落とすが、手でたわめてみて、ぽきっと折れるところで折るのが簡単。
3. たっぷりのお湯を沸騰させ、アスパラガスを入れ、20分間ゆでる。
4. フォークで突き刺して、ゆで加減を見てから大きなザルにあげる。
【4人分】
アスパラガス1.2~1.4kg(皮としっぽでかなり損失があるので、1人分300~400g用意)、ゆで卵2個、バター80g、パセリのみじん切り 小さじ1杯
1. 上記のやり方でゆでる。
2. ゆで卵は黄身だけみじん切りに。
3. バターを弱火で溶かし、2を加え、塩コショウ。火を止めてからパセリを加える。
4. 熱いアスパラガスを黄身バターソースとともに供する。
【4人分】
アスパラガス1.2~1.4kg(皮としっぽでかなり損失があるので、1人分300~400g用意)、ゆで卵2個、オリーヴオイル、バルサミコ酢、エシャロットか小タマネギのみじん切り大匙1
1. 上記のやり方でゆでる。
2. バルサミコとオリーヴオイルでヴィネグレットソースを作る(ちなみに私は1:2.5)。
3. そこに、ゆで卵とエシャロットのみじん切りを加え、塩コショウする。
4. まだかすかに暖かいアスパラガスにソースをかけて食べる。
  ☆ソースに濃度がないので、手づかみで食べるのはお奨めできない。