ナス
Aubergine

フランスのナスといえば、日本の3〜4倍もあるジャンボサイズ。スポンジのようにふわふわと柔らかくて大味なのが玉にキズだ。和風の塩漬けや焼きナスには向かないけど、オリーブオイルをふんだんに使った地中海料理とは相性がバッチリ。夏野菜の煮込み「ラタトゥイユ」、挽肉とチーズの重ね焼き「ムサカ」、焼きナスのピュレ「キャビア・ドーベルジン」、イタリアの前菜の定番・焼きナスのマリネ、そら豆コロッケの入ったサンドイッチ「ファラフェル」の揚げナスなど、ひんぱんに出会う。

ところで、ナスがフランスへやってきたのは15世紀。ヴェルサイユ宮殿を建設した、太陽王ルイ14世の菜園でも栽培されていたというから面白い。大の食いしん坊で有名な国王は、当時、一番穫りのアスパラガスやアーティチョーク、ズッキーニやナスを、誰よりも早く味わうことを大いに自慢していたらしい。

皮は濃紺紫が一般的で、白、薄紫のまだら模様のもある。なるべくつやがあってなめらかで、弾力があるものを選びましょう。あくが強いので、調理前に塩水に浸したり、粗塩やレモンをふって、小一時間ほど置いて水分をぬくといい。

焼きナスのピュレ クミンとバジルの香り

焼きナスのピュレ クミンとバジルの香り
材料

【4人分】
ナス 6個 
オリーブオイル80〜100cc 
レモン1/2個 
にんにく 1/2片 
バジル10枚 
クミン 一つまみ

コショウ

作り方

1. オーブンを200℃に点火する。
2. 天板にクッキングペーパーを敷き、薄くオリーブオイルを塗ってナスを並べ、オーブンに入れる。ナスを2〜3回ひっくり返しながら、約45分焼く。中まで火が通ったら、取りだし冷ましておく。
3. ナスを縦二つに切り、中味をスプーンでかきだし、種が気になるようなら除いておく。余計な水分を取り除くため、ざるの上に小1時間のせておく。
4. 3.をミキサーにとり、オリーブオイル、レモン汁、にんにくのすりおろしを加え、なめらかになるまで混ぜ合わせる。クミン、塩、コショウで味を整える。(ブツブツとした舌触りが好みなら、ミキサーの代わりにナスを包丁で叩いて調味する)
5. 細かくちぎったバジルの葉を和えて、器に盛る。冷やしたナスのピュレに、トーストやバゲットを添えれば、夏の日の爽やかなオードブルに。

* にんにく、クミン、バジルの風味が一体となって、やみつきの美味しさです。
* クミンやバジルの代わりにタイムやトマトのピューレ、隠し味に唐辛子パウダーを加えてもいい。
* オリーブ味のフーガスを添えれば、最高の組み合わせに。

パルメザンのクランブル風

焼きナスのピュレ クミンとバジルの香り
材料

ナス 2個
市販のトマトソース 50cc
小麦粉 100g
パルメザンチーズ 100g
バター 50g
オリーブオイル

コショウ

作り方

1. ナスを縦2つ、それをまた縦2つに切り、計4つに切り分ける。表面に塩を振り、水分が落ちるよう、1時間置いておく。
2. 2.のナスの水分を十分に切ったら、フライパンにオリーブオイルをたっぷりひき、両面をじっくり焼く。
3. クランブルを作る。ボールにパルメザンチーズ、バター、小麦粉を入れ、そぼろ状になるまで、素早く手でかき混ぜる。
4. オーブンを200℃に点火。
5. 天板にクッキングペーパーを敷き、ナス、トマトソース、ナス、クランブルの順に組み立てる。
6. オーブンで約12分焼く。クランブルの表面がこんがりとキツネ色になったら食卓へ!

* カリカリとしたクランブルの食感に、ナスのうまみ、トマトの酸味が一体となって、すべてがバランスよくまとまったおかず。前菜としても、仔羊や鶏肉の付け合せとしても喜ばれる一品です。

ナスとパプリカのミルフィーユ仕立て

ナスとパプリカのミルフィーユ仕立て
材料

ナス4個
赤ピーマン4個
クロタン・ド・シャヴィニョルやサン・モールなど山羊のチーズ80g
市販のピストゥソース(またはジェノベーゼ・ソース)

コショウ

作り方

1. 前日、山羊のチーズをマリネする。皿に薄く切ったチーズを並べ、ピストゥソースを塗る。ラップをかけ、冷蔵庫で寝かせておく。
2. オーブンは220℃に点火。
3. 野菜をグリルする。オーブンに赤ピーマンを入れ、柔らかくなるまで約15分焼く。皮を剥きやすくなるよう、アルミホイルに包んであら熱がとれるまで置いておく。ナスは縦に1cmの厚さに切り、オリーブオイルを塗って塩、コショウ、タイムをふり、オーブンへ。約15分、両面がこんがり焼きあがるまで待つ。
4. 赤ピーマンは皮をむき種を除いて、3cm幅に切る。
5. 野菜が冷めたらテリーヌ型に、ナス、赤ピーマン、マリネしておいた山羊チーズの順に重ね、もう一度同じ工程を繰り返し、二段にする。じっくり味が馴染むまで冷蔵庫に寝かせ、切り分けてサービスする。

* ナスやピーマンのグリルと山羊チーズの相性は抜群。ちょっと手間はかかるけど、野菜のうまみが染み出た盛夏の美味。夏バテ予防にどうぞ。