フランス・市場物語

タマネギ

タマネギ
 
だんだん日が短くなり、冬の訪れを感じると、ふと無性に食べたくなるものがある。やけどしそうにアツアツのオニオングラタンスープ。こんがりと焼けた表面のチーズをすくって、とろけるほど柔らかくなったパンとスープをふうふういいながらすする。つきたての餅のように弾力のあるチーズと、丁寧に作られた琥珀色のスープが一体となって、ほっぺたが落ちるおいしさ。体の隅々まですっと染みわたっていく。オニオングラタンスープの決め手は、じっくりと炒めたタマネギだ。やさしい甘味が全面に引きだされ、スープに深いコクを与えている。
タマネギは皮の色や大きさによって、赤(紫)タマネギ、黄タマネギ、白タマネギ、小タマネギと種類はあるが、一般的に長く保存するため、収穫後の1ヶ月間は、風通しのいい日陰で乾燥させる。春先からよくみかける「新タマネギ」は、収穫後すぐに出荷するので、よりまろやかでシャキシャキとした食感が特徴。みじん切りにしてさっと水にさらし、サンドイッチ、タコス、サラダに入れて生で食べるのがいい。最近、朝市で葉を残したままの「葉つきタマネギ」もよく見かける。若いうちに早どりするので、柔らかい葉っぱも刻んで丸ごと食べる。以前、料理人の弧野扶実子さんが新玉ねぎを使ったスープを紹介していた。繊維にそって切ったタマネギを塩、バターで水分がなくなるまで蒸し煮し、最後にローファットミルクを加えて温め、ミキサーにかける。タマネギの語源は、フランス語で「大きな真珠」だそう。そんな言葉にぴったりの素敵な味わいだった。
レシピ
オニオンタルト
材料
オニオンタルト 市販のブリゼ(パイ)生地、
タマネギ 500g、
ベーコン100g、
オリーブオイル

フィリング: 
牛乳100cc、 生クリーム200cc、
卵2個、 小麦粉30g、
クミン、ナツメグ、塩、コショウ

作り方
1. ブリゼ生地を型に敷きこみ、フォークで穴を開け、冷蔵庫で休ませる。
2. オーブンを180℃に点火。生地の上にパラフィン紙をしき、重しをおいて約10分空焼きし冷ましておく。
3. 薄く切ったタマネギをバターで炒める。水分がとんで茶色になるまで約30分、気長に炒める。こうすることでタマネギの持つ甘みが引きだされる。
4. ボウルに卵をほぐし、牛乳、生クリーム、小麦粉を加え、塩、コショウ、クミン、ナツメグで味を整える。タルト台に炒めたタマネギを平らにしき、卵液を注ぎこむ。
5. オーブンに入れ、表面にこんがりと焼き色がつくまで、約40分じっくりと焼き上げる。
レシピ
オニオンチャツネ
材料
オニオンチャツネ タマネギ 250g、
砂糖75g、
乾燥レーズン70g、
バルサミコビネガー(なければワインビネガー)50c、
赤ワイン50cc、
レモン1/4個、
塩、コショウ、
お好みでシナモン、オリーブオイル

作り方
1. 鍋にオリーブオイルを熱し、弱火で薄切りにしたタマネギをじっくりあめ色になるまで炒める。
2. ビネガー、ワイン、砂糖を加え、ほとんど水分がなくなるまで、弱火で約1時間弱、煮詰める。(シナモンをお好みで加えてもいい)。乾燥レーズン、レモンを加え、塩、コショウで味を整えて完成。

* 田舎風のパテ、ウサギやジビエのテリーヌ、フォアグラにあしらうとぴったり。
レシピ
オニオングラタンスープ
材料
オニオングラタンスープ タマネギ500g、
小麦粉30g、
チキンブイヨンスープ(またはフォン・ド・ヴォー)1250cc、
塩、コショウ、
刻みチーズ、
固くなったパン、
にんにく一片

作り方
1. タマネギを薄切りにし、熱した深鍋にバターをとって弱火で、優しく炒める。
2. 全体にしんなりしたら小麦粉を加え、焦げつかないよう混ぜあわせる。
3. チキンブイヨンを注ぎ込み、約15分中火にかける。
4. パンの表面にニンニクをこすりつける。耐熱用スープ皿にパン、刻みチーズをのせ、オニオンスープを注ぐ。最後に表面を刻みチーズでおおう。
5. オーブンに入れ、こんがりと表面に焼き色がついたら、急いで食卓へ。アツアツをふうふうしながらいただこう。