フランスのニュース

サッカー界の珍名さんたち
2007-11-30
フランスは寒いですよう。薄毛サンたちには毛糸の帽子が手放せない季節となりました。そんな寒空の中、シャツ一枚で元気に走り回っているのがサッカー選手。ヨーロッパのサッカーは、欧州のクラブ王者を決するチャンピオンズリーグ(CL)が盛り上がっております。各国の前年上位チームたちが8組に別れて戦う予選が佳境に入っている。フランス勢(マルセイユとリヨン)は来月11日と12日の最終戦が決勝トーナメント進出をかけた大一番となる。
そして有名なサッカー雑誌「フランス・フットボール」が主催する「バロン・ドール」(日本語に直訳すると金のタマ)の受賞者がいよいよ12月2日(日)に発表されます。これまでは欧州でプレーする選手の中から選ばれるMVPだったが、今年から南米など世界のクラブに所属する選手にも対象がひろがった。
今年の最有力候補はブラジルのカカ。ブラジルの選手は名前が長いので(たぶん)ニックネームで呼ばれることが多いが、この方もリカルド・イゼクソン・ドス・サントス・レイチという舌をかみそうな名前なんで、愛称のカカで通っている。しかしフランス語でカカというとウンチのことなんですよね。
ちなみに先日のCLマルセイユ戦で決勝ゴールをあげたボボもブラジル人。これは九州方面では NGとなる名前ですな。かつて日本のプロレス界で活躍したボボ・ブラジルも九州での興行では名前を変えざるを得なかったとか(一説によるとポポ・ブラジル!)。
オランダにはコクーという選手がいるが、これはフランス語読みするとコキュ。寝取られ男ってな意味になっちゃうのです。サッカーに興味のない奥サンが、ダンナが夢中になっている中継で、アナウンサーがウンコ! 寝取られ男!などと連呼しているのを聞くと、ますますサッカーに入れ込む男たちを軽蔑するようになる、なんてこともあるようで。
ちなみにフランスにはブータブーという名前の選手がいて、ホントにブタちゃんみたいなルックスなので笑えます。
ネコを大切に
2007-11-28
お隣のイタリアでは先々週、「黒猫の日」というイベントを開催されたそうですな。日本から皆川おさむが招かれ、メイン会場で懐かしの「黒猫のタンゴ」を熱唱、なんてことはなかったようですが。イタリアでは「縁起が悪い」なんていう迷信を信じ込む市民によって、毎年ニャンと6万匹にものぼる黒猫が惨殺されるそうで、動物愛護団体がこれに歯止めをかけるために立ち上がったのだとか。とくにミラノでは、サッカー・セリエAの強豪ACミランの調子が悪いと、罪もない黒猫たちが被害に遭うようです。ゆるせん! ベルルスコーニ(前首相、ACミランのオーナー。ちなみに植毛)よ、何とかせい!
そういえばフランスのバンデ地方では先日、飼い猫が狂犬病にかかって死ぬという事件がありました。ペットへの狂犬病感染が報告されたのは、フランスでは2004年以来。ただしこのときは、モロッコから不正に輸入されたイヌからウイルスが検出されたという。
今回死亡したネコには咬まれたあとがあり、調べた結果、コウモリから感染した可能性が高いとされている。ちなみにコウモリはフランス語でショーブ・スリ(chauve-souris)、つまりハゲネズミというのですな。オトウサン、急に親しみがわいちゃったかな? なおこの狂犬病ウイルス、ネコからヒトへ感染する危険はないそうです。しかし、あまりネコを外に出さないほうがよいかも知れません。ネコ同士で感染する「ネコエイズ」というのもあるし、もっと身近には、理性を失った恐ろしい人間たち、狂犬病よりこわいスピード狂のドライバーがいないとも限りませんからね。
パリ郊外で暴動と列車内殺人
2007-11-27
10日間にわたる交通機関のストが集結し、ようやく週明けから普通の生活が戻るわいと思った矢先、またも世の中がわさわさとなりだしたようす。日曜(25日)夜、パリから北に18キロのぼったところにあるバルドワーズ県のビリエ・ド・ベルという町で、小型バイクに乗った15歳と16歳の少年がパトカーと衝突して死亡したのをキッカケに若者数十人が投石、放火などを行い、警察官や消防士26人が負傷した。2日目の26日夜になって騒ぎはさらに近隣の町にも拡大、クルマ63台、図書館、学校、スーパーなどが放火され、負傷した警官は70人以上にのぼったという。
都市郊外の暴動が全国的に吹き荒れたのはつい2年前。その後、政府は対策を講じたはずだが、警察の取り締まりが強化されたのが目立つばかりで、荒廃した郊外の状況を改善する措置はとられていないとの指摘もある。同じ日曜日、郊外列車RER のD線車内で、23歳の女子学生が強姦されそうになり、抵抗したため30回以上にわたりナイフで刺され死亡するという凶悪な事件も起きた。婦女暴行の前科をもつ44歳の容疑者が逮捕されている。
先週末、フランス中部のクレルモン・フェランでは、96歳のおじいさん(薄毛)が88歳の嫁をもらう、というイイ話もあったのですが、なんかせっかく長生きしてもこんな世の中じゃねえ…。
第1次大戦終結から89年
2007-11-11
11月11日は何の日でしょうか。吉幾三の誕生日? 追いかけてェ〜、雪国ィってまあそうなんですが、フランスとヨーロッパにとっては何より第1次大戦終結の記念日であります。今年で89年目。第1次大戦のフランス兵は「poilu」(毛むくじゃら)と呼ばれたのですが、その生き残りももうわずか2名。当時17歳だったラザール・ポンティセリさんが109歳、18歳だったルイ・ド・カズナーブさんが110歳でご健在。さすがにもう毛むくじゃらではないですが。
そんなふたりにとって、かつて命を賭けて戦った祖国の現状はどんなふうに映っているのでしょうねえ。いまのフランスの方向性を決めているサルコジ大統領が記念式典で献花を行ない、スピーチしました。なんか黒々としていた御髪がかなりグレーになっているような気が…。離婚や相次ぐストなどのせいでお疲れなんでしょうか。そんなことはさておき、サルコジ大統領の演説では、ヨーロッパの国々が真っ二つに別れて争っていた時代が遠い昔になりつつあり、ひとつになろうとしていることが強調されております。「平和な将来、国と国との友愛の将来、民衆の理解と連帯の将来。この将来に我々は“ヨーロッパ”という名前を与えた。決してそれを忘れないようにしよう」と厳かに呼びかけたのですが、“ヨーロッパ”という名前を与えた、というところの「l’Europe」をうっかり「l’ordre」(秩序)に聞き間違えてしまったのは、ガイジンであるワタクシだけなのでしょうか?
経済報道の危機
2007-11-07
日本で全国的な日刊の経済新聞といえば日経しかありませんが、フランスにはレ・ゼコー、ラ・トリビューヌと2紙あります。で、そのレ・ゼコー、世界的に有名なイギリスの経済紙ファイナンシャル・タイムズを保有するピアソン・グループの傘下にあったが、 LVMHが買収を企んでいる。LVMHといえば、あのルイ・ヴィトンを擁する高級ブランド世界最大手の巨大グループ。頭文字でわかるように、シャンパンのモエ(モエットと発音するのが正しい)、ブランデーのヘネシー(フランス語読みではエネシー)などバブルなオヤジが大好きなモノはすべてココが持ち主。服、皮革製品、酒のほかにも時計、ジュエリー、香水など、50を超える世界的な高級ブランドを傘下におさめている。
そんな財閥が大株主となったら、企業情報の報道が中立性を欠く、という懸念が出てくるのは当然。しかし、このグループ、すでにラ・トリビューヌを保有しているのでありました。つまり今回のレ・ゼコー買収計画が実現すれば、フランスの経済紙を丸抱えということに…? しかしそれでは競争法上問題があるので、レ・ゼコーを買った暁には、ラ・トリビューヌを売ることになるらしい。
レ・ゼコーの社員はLVMHによる買収に反対してストを決行、6日から2日連続で休刊という事態に陥っている。一方のラ・トリビューヌも、一面に「経済報道の危機」と大見出しを掲げ、自紙からライバル紙に乗り換えようとしている親会社に警告を発している。
ちなみにLVMHグループの親玉であるベルナール・アルノーはサルコジ大統領と親しい人物。サルコジが最近別れたセシリアと結婚したときには媒酌人も務めた。ちなみにフランスで媒酌人は「証人」と呼ばれて複数いるのだが、サルコジには、マルタン・ブイグも媒酌人についた。コチラは建設、輸送、通信などの巨大グループの総帥。民放のTF1も傘下におさめる。報道の独立性なんてハナっから笑い話なのですね。
ペットブームの悲劇ふたたび?
2007-10-29
遺伝子技術を用いた増毛の実験が進んでいるというニュースが世界を駆け巡ったのはもうかれこれ1年前。薄毛に悩むオトウサンたちも、実験に貢献している健気なマウスたちに対する見方をずいぶんと変えたはず。
ところでお隣のイギリスでは、ペットにネズミを飼うのがブームになっているんだとか。日本では「レミーのおいしいレストラン」というタイトルで公開されたアニメ映画のヒットがブームのきっかけ。映画はパリを舞台にシェフをめざすネズミが主人公の物語。原題は「ラタトゥイユ」(南仏名物の煮込み料理ratatouille 。ネズミのratが引っかけてある)。
このヘンなペットブームには、例によってパリス・ヒルトンやニコール・リッチー、アンジェリーナ・ジョリーといった有名人が火付け役にもなったらしい。このテの現象としては以前、「ニンジャ・タートル」の人気に影響されてカメを飼う子供が激増したのが記憶に新しい。そして多くのカメたちが、キチンとした世話を受けず、長いはずの寿命を全うできずに死んでいったことも…。たぶん今回も、悲しいことにネズミたちが同じような運命をたどってしまうのでしょうねえ。
英雄の毛
2007-10-26
玉川カルテットの二葉しげるサンの持ちネタに「金もいらなきゃ女もいらぬゥ〜、アタシャも少し背がほしい」というのがありましたが、これを「毛がほしい」に替えてそっと口ずさんでいる方がいるかも知れません。
おカネをかければ自分の毛が生えてくる画期的な植毛法もあるのですが(詳しくはコチラ)、中には移植する見込みもない他人の毛にまで大枚はたくヒトがいるのですね。
アメリカのテキサス州ヒューストンで行われたオークションでのお話。キューバ革命の指導者、あのヒゲもじゃの故エルネスト・チェ・ゲバラの遺髪が競売にかけられたのだが、なんと11万9500ドル(約1365万円)で落札した人がいた。落札品には、毛髪だけでなくさまざまなアイテムも含まれていたというが。
出品者はCIAの元工作員。1967年にゲバラをボリビアのジャングルで殺害した際の作戦に参加した人物だが、どうやらそのときに一束失敬したのが今回の大もうけにつながった。罰当たりですねえ。落札したのは書店経営者。ゲバラの毛など遺品を店で展示するつもりらしい。
スポーツ界からの政界進出
2007-10-25
長髪・ヒゲもじゃの「野人」シャバルの存在が一躍注目を集めたラグビーW杯フランス大会、先週幕を閉じました。フランス代表は準々決勝で強豪オール・ブラックスを破り、国民に期待を抱かせたものの、準決勝でイングランドを前に敗退。おまけに3位決定戦でも、開幕戦の雪辱を果たせずアルゼンチンに完敗。1ヶ月以上におよんだラグビー熱はやや尻すぼみで終わった。
そして22日、当初から決まっていた通り、代表チームを率いたベルナール・ラポルト監督(薄毛)が青年・スポーツ担当閣外相に就任した。ちょうど1週間前でしたか、イングランド戦に敗れたあとの記者会見でラポルト監督は、「もし閣外相の仕事が気に入らなかったら辞める」と発言し、上級職にあたる青年・スポーツ省のバシュロ大臣(オバサン風の見た目、飾り気のない言動が人気)に「気に入るとか気に入らないとかで引き受けてもらっては困る」と苦言を呈されていた。ラグビーの采配に加え、国の政治を受けもつ責任感にも疑問を抱かれたラポルト氏、さらに出資しているレストランの不正会計や横領の疑惑がある。大丈夫なんでしょうか。
サルコジ大統領が政界へ引き抜いたスポーツマンはラポルト監督だけではない。黄金時代のマルセイユで鉄壁のディフェンスとして活躍したバジル・ボリ(薄毛)もそのひとり。現役晩年に浦和レッズでプレーしたこともあるから、日本人にも知っている人は多いはず。コロコロした体型と愛くるしい笑顔がチャーミングなオジさんだが、その純粋な人柄が果たして政治に向くのか心配。ボリおじさんはコートジボワール出身。サルコジが彼を党の書記官に任命したのも、移民が呼び寄せる家族にDNA検査を受けさせるという新法案が物議をかもしていたタイミングだった。
断絶期のフランス
2007-10-18
サルコジ大統領といえば、「rupture」をテーマに掲げて当選したお方。「rupture」は本来、破壊、断絶、決裂といったあまりいい意味では使われない言葉だが、彼はこれを過去の政治との「決別」というニュアンスで用いた。ミッテラン(薄毛)のもとで14年、シラク(薄毛)のもとで12年、この四半世紀の間、フランス独自の価値観にこだわってきたために、他の国に遅れをとった、もっと現代的に、現実的に変わらなければならない、というのが彼の主張だった。
かくして、薄毛でスローな動作と語り口、重厚で風格を感じさせる雰囲気がおなじみだった(シラクは実は軽薄という指摘はあるが)大統領の時代が終わり、髪は黒々としてフサフサ、朝はジョギング、バカンスはヨット、という軽快で実務的な新大統領が誕生したのであった。
こんなことをいまさら書いたのも、18日の新聞各紙一面には、サルコジ大統領の「rupture」が大々的に報じられているからなのです。ただしこの「rupture」は文字通りの断絶、つまり妻との破局のこと。セシリア夫人との不仲はこれまで何度も報じられてきたが、ここへ来てついに正式な離婚手続きに踏み切った、という憶測が伝えられている。在職中の大統領が離婚するなどというのはもちろん前代未聞のこと。
この日は、サルコジ大統領と国民の「断絶」が顕著に表れた1日でもある。大統領が提案した年金改革に反対する労組が大規模なストを実施。全国的に交通機関がほぼ完全にマヒしている。年金問題に手をつけるのは、政治的には危険な賭けで、すでに12年前、ほぼ1ヶ月にわたり交通機関がストップした大ストをきっかけに、当時のジュペ内閣がその2年後に退陣し、左派が政権を奪取するという事態にも発展した。その結果、大統領は右で内閣が左という奇妙なカップルの同居生活になったのでした。
この間、政治は停滞した。というのも、大統領府と首相府が保革に別れていただけでなく、政権内部も社会党、共産党、緑の党らの寄せ集め。各党の足並みはそろわず、ついに前回の総選挙で断絶ぶりが明らかになった。さらには社会党内部にもオランドとロワイヤルのカップル破局に見られるように断絶が訪れた。
深まる秋、さまざまな別れが際立って見えた一日。サルコジ大統領の就任以来、ジョギングがちょっとしたブームになった感がありますが、今度は離婚ブーム、てなことにならなきゃよいですけどねえ。
危険な男シャバル、CM放映中止に
2007-10-17
まったく無関心だったヒトはまだやってたの? なんてお思いでしょう。1ヶ月以上にわたって繰り広げられたラグビーW杯、ようやく今週20日にグランド・フィナーレを迎えます。フランスはというと、準々決勝で強豪オールブラックスを下したものの、その後の準決勝は息切れしてイングランドに逆転負け。街頭の大画面で敗戦の瞬間をボー然と見つめたオヤジたちの目にうっすら涙が輝いたのでした。イイ大人がそのくらいで泣くなよな!
この大会で一躍世界の注目をほしいままにした長髪ヒゲ男、セバスチャン・シャバルも泣いていた。以前、広告業界から引っ張りだこになりそうな予感、と書いたが、さっそくコマーシャルに登場していたんですねえ。このパワフルな野人をキャラクターとして起用したのは、エネルギー市場自由化でできた新しい電力・ガス会社のPoweo。テレビではなく、インターネット向けのアニメに使われた。
「セバスチャン・シャバルはどこからあのエネルギーを得るのか?」というキャッチコピーで、なんと野人は電気のコンセントに指を突っ込んでいたのでした。こりゃ、危ないわ。一応、コマーシャルの終わりには、「お子さんはマネをしないように」ならぬ、「コンセントには感電防止ガードをつけましょう」のコメントが付けられたというが…。
この映像がYou TubeやDaily Motionといったサイトにアップされると、たちまちネットユーザーからは「危ないやんけ!」、「ふざけるにもほどがある!」、さらには「人殺し!」なるコメントが寄せられるなど非難轟々。ついにPoweoも広告の中止を決めた。
危ない、といえばプレーのほうでもイングランド戦での危険なタックルで物議をかもしたシャバル。規律委員会の審議にかけられたものの、結局はおとがめなし。開幕戦で敗れたアルゼンチンに雪辱なるか、という3位決定戦(19日)で、大会最後の勇姿を見せてくれそうです。
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