フランスのニュース

新年早々笑われたサルコジ
2009-01-21
もうそろそろ正月気分も抜けたころですかな。年明けにはフランスでも賀詞交換というのがありまして、たとえば政治の世界ですと、大統領が各界の人々を官邸に招待したり、いろいろなところへ挨拶回りに行くわけです。
元日早々、「大晦日はゴクローサン」とばかりに、消防士、警官、医師、看護婦といった年の明け暮れに関係なく働く殊勝な人々を官邸に招いてねぎらったサルコジ大統領、ようやく23日に記者団を迎えて今年の賀詞交換スケジュールは終了。
19日には、パリ郊外ヴァンセンヌにある国立スポーツ研究所(INSEP)を訪れ、スポーツ関係者と歓談した。ラポルト・スポーツ担当相(薄毛)をしたがえて行なったスピーチでは、前ラグビー仏代表監督だった部下を称えるためか、ラグビーに言及。「2008年はラグビーW杯とラグビー界にとって、どれだけ重要な年だったか」と熱く語った。ってオイオイ、たしかについこの前のように感じるけど、W杯フランス大会で盛り上がったのは2007年のことですゾ。
日本でも総理大臣の漢字の読み間違いがさんざん話題にされましたが、サルコジさんも新年早々、失笑の的。まーマスコミもこんな揚げ足取りで喜んでいないで、もっと核心を突いてほしいとは思いますけどね。
5日間不眠不休のスピーチ魔
2009-01-19
米国史上初の黒人大統領が間もなく誕生です。「イエス・ウィー・キャン」という歴史に残りそうな名フレーズで変革をアピールし当選したオバマ氏。日本でもその演説集がCDになって、英語の学習教材として売れに売れているというではありませんか。
ところで演説といえば、結婚式などで長々とスピーチして嫌われるオヤジがいるが、フランスの南部ペルピニャンのルイス・コレ氏はケタ違い。なんと124時間連続スピーチという世界記録を打ち立てた。1月12日の午前10時からはじめて、17日の午後2時までぶっ通しでしゃべりつづけたんだそうだ。
このオジサン、カタロニア系のフランス人で、カタロニアの美術と伝統文化を専門とし、市立ミュージアムのガイドが職業。もともとしゃべりのプロだったんですな。内容は、大詩人のテキストをまじえての美術や文化、敬愛するサルバドール・ダリに関するお得意のウンチク。まさか最初から最後までちゃんと聞いた聴衆はいなかっただろうが、大勢の人々が入れ替わり立ち替わりで拝聴したと。
実はこのヒト、すでに2004年に世界記録を樹立していた。そのときの記録は48時間。ところがインドから強者が現れ、120時間という大幅な記録更新に成功してしまったのでした。
今回は3人の公証人が交代で臨席し、医師も待機、という中で記録破りに挑んだ。食事はしゃべりながらの軽食で済ませ、排泄は...、定かではないが、想像するにマイクをもったままトイレに行ったのではないでしょうか。5日間眠らずに過ごすだけでも超人的だが、よくしゃべることが尽きなかったものです。ちなみにこの方62歳。今回の偉業を「カタロニアの文化と言語を擁護するすべての人に捧げる」とのこと。一晩徹夜したくらいで自慢してちゃダメよ、オトウサン。イエス・ウィー・キャン?
日曜日をめぐる戦い
2008-12-18
最近のフランス政界をにぎわせている話題といったら、「トラバイユ・ドミニカル」。トラバイユは求人雑誌の「とらばーゆ」で日本でもなじみになっているように、フランス語で仕事の意。ドミニカルはというと、カリブ海に浮かぶ島を思い浮かべるかも知れませんな。そのドミニカ共和国の名前も元はラテン語のドミニクスから来ている。キリスト教の「主」を意味する言葉。フランス人には男性でも女性でもドミニクさんという人がいますね。眉毛が印象的なサッカー仏代表のドメネク監督はカタロニア系の家庭出身だが、おそらくこの苗字もこの言葉に由来する。スペインではドミンゴ。
と前置きが長くなってゴミンなさい。ラテン語で「主の日」を表す「ディ・ドミニクス」が「ディオミニク」になり、フランス語では「ディマンシュ」になった。つまり日曜日のことです。で、日曜の、という形容詞がドミニカルなわけです。
ようやく本題に入って、この「日曜就業」がいま政治の話題の中心というわけ。フランス人よ、もっと働け、そうすりゃ生活も潤いまっせ、とあおって大統領に当選したサルコジが進めてきたのが、日曜就業の規制緩和だった。日曜に店を開けば、商売繁盛、雇用拡大、景気向上、いいことずくめ、というのがその主張。
フランスに観光に来た日本人から聞く不満のひとつに、「なんで日曜日に店が閉まってるのよ!」というのがありますな。フランス人もそう思っている人が多く、土曜日に買物客が集中する状況にウンザリしている。クリスマス前はデパートなども例外的に日曜営業をするのだが(これまたすごい混雑。クリスマスに備えるオカアサン鬼の形相)、フランスの法律では、基本的に年に5日しか日曜に営業できないことになっている。
なら法律、変えたらいいですやん、と思うだろうが、じゃ働くのは誰なのよ、ってことになり、なかなか長い習慣を変えるのは容易でない。カトリック教会も、神だって大地を創造したあと7日目にはお休みになられた、と祈りの日がなくなることに反発しておる。
与党が国会に提出した日曜就業の規制緩和法案には、野党もここぞとばかりに反対。社会党は法案についてなんと4000項目もの修正を要求しており、これをいちいち検討していたら何ヶ月あっても足りない、という状況になり、審議は空転している。大統領はクリスマス前の審議終了を求めていたが、年明けにずれ込むのは避けられない。
そのほかにも、視聴覚法改革、高校教育改革(高校生が反対してデモ中)など難題が山積しており、サルコジの思うようにフランスが姿を変えるには、まだまだ時間がかかりそうです。
ツルツル頭の大物スターがパリ郊外に
2008-12-17
パリから西へ30kmほどの郊外ポワシーに、ハリウッドの大物俳優が来ております。70年代末に「サタデーナイト・フィーバー」、「グリース」で一世を風靡し、その後ダメになって「パルプ・フィクション」で見事復活を遂げたジョン・トラボルタであります。飛行機マニア、サイエントロジー信者としても有名。
そのトラボルタはんが何でパリ郊外にいるのかというと、リュック・ベッソン率いる制作会社「ユーロッパコープ」が手がける映画のロケなんですな。先月もパリに来て、そのときはツルツル頭でした。映画のタイトルは「From Paris with love(パリより愛をこめて)」(監督はピエール・モレル)。
今回は本日17日より3日間の撮影スケジュールだそうです。6日にはエキストラのキャスティングが行なわれて、近所の老若男女が押し寄せたそうだ。実はこのロケ、10月にパリ郊外の別の場所(モンフェルメイユ)で行なわれる予定だったが、ロケ隊のクルマ10台が燃え(たぶん放火)、中止に追い込まれていた。生トラボルタが見たいヒトはポワシーまでどうぞ。RERのA5終点です。RERっていやあスト真っ最中ですけど。
問題続きのミス・フランス
2008-12-12
寒い冬。フランス人はどうやって週末を過ごすのでしょうか。イメージと違うかも知れませんけどね、けっこう家でテレビ、なんていう人が多いらしいんですな。というのも、先週末はどうしてた? と聞くと、いやー、家で「ミス・フランス」見とったわ、なんてヒトがけっこういました。大マジで見ていたというよりは冷やかしが大半だったのですが。
この「ミス・フランス」、もはやスキャンダルなしでは語れなくなりましたな。今年の選考会は、なんと昨年のミスが欠場。新しいミスに王冠やタスキ(っていうんだよね?)を渡すのが恒例だってのに。理由はロサンゼルスにいるから、ということだったが、前ミスのヴァレリー・ベーグ嬢、20年以上も大会を仕切りに仕切りまくる名物実行委員長、ジュニヴィエーヴ・ド・フォントネー(京唄子似、お帽子がトレードマーク。1957年の「ミス・エレガンス」)オバさまから目の敵にされており、「締め出された」というのが本当の理由。
敵対関係が生まれた原因は、ヴァレリー嬢が男性誌にセミヌードを披露したこと。ミスの品位をおとしめたってんで帽子のオバさまが激怒。タイトル剥奪にこそ至らなかったが、前ミスとして舞台に立つことは許さん、ってことになったようです。
で、前ミス欠場という異例の中とり行なわれた選考会、ご存知のようにアブリジョワ・ミディピレネー地方代表のクロエ・モルトー嬢が見事2009年ミス・フランスの栄冠に輝いたわけですが、その後またしてもひと騒動。同地方で準ミスになったマリーヌ・ボリー嬢が、地方選考会の投票で「インチキ」があったという告発をしたのです。マリーヌ嬢自身は悶着を起こすのはイヤだったといいますが、両親が「ゼッタイうちの娘が勝っていたはず」と納得せず、告発を決めた。このマリーヌ嬢、実は昨年もミスに出場し、今回が2度目の挑戦だった。へえ、ミス再挑戦ってあるんですねえ。執念ですねえ。
パリ強盗、空前の被害額100億円!
2008-12-10
クリスマス前だというのに、景気がパッとしないパリ。デパートも数年前に比べるといまひとつ活気に乏しい気がする。そんな中、景気のイイ話?
年末のイルミネーション輝くシャンゼリゼからセーヌ川へと向かうアベニュー・モンテーニュ。不景気にあえぐ世間とはまるで無関係、といったようなお金持ちが世界中から集まってショッピングを楽しむ(ケッ!)高級ブティックが軒を連ねております。
そんな高級店のひとつに、ニューヨーク5番街に本店を構える宝石商、ハリー・ウィンストンがある。ま、すでに日本でも大々的に報じられておりますわな。先週4日の17時半ごろ、このお店に強盗が押し入り、店にあった品々のほぼすべてを奪って逃走した。
被害額はナント、8500万ユーロというからケタ違い。日本円にしておよそ100億円。これはフランスの犯罪史上、過去最高の被害額であります。宝石を見つけた人に支払われる報奨金も過去最高。ロイズ保険は、およそ100万ドル(約9200万円)の報奨金を提示した。
ところでこの強盗、4人組の男だったというが、うち3人はシックでエレガントな金持ちマダムに見事変装していたという。オッ、こりゃ上客、と思って店員が手もみで近づくと、「コイツをドタマにお見舞いされたくなかったら、おとなしくしやがれ、このコンコンチキ」とドスのきいた声で拳銃を突きつけられ、さぞやビビッたことでありましょう。
ちなみにこのお店、昨年10月にも強盗が入った。このときは2000万ユーロ相当が奪われ、ロイズ保険は50万ドルの報奨金を提示したが、14ヶ月たってもまだ盗まれた宝石の行方はわからない。
なおパリで有名な宝石店が並ぶところといえば、ナポレオン像がのったバカでかい記念碑でおなじみのヴァンドーム広場があります。日本の宝石屋さんによくある「ヴァンドーム山田」とか「ヴァンドーム青山」いうネーミングはここから来ている。イルミネーションも人気があります。観光に来て高級宝石店をひやかすのも楽しいかも知れませんが、とんだとばっちりに遭わないようお気をつけを、マダム。
光のシャンゼリゼ
2008-11-27
はー、早いもので11月もあと3日とちょっと。クリスマスまであと1ヶ月を切りました。おなじみシャンゼリゼ大通りのイリュミネーションも先週19日に点灯。毎年、有名人が点灯式を行なうが、今年は「エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜」でアカデミー主演女優賞に輝いた女優のマリオン・コティヤール嬢。
彼女、過激な環境保護運動で知られるグリーンピ−スのメンバーなのだが、シャンゼリゼのイルミネーションなんて全然エコじゃないんじゃないの? なんて思ったら、昨年から電球は発光ダイオードに切り替えられ、消費電力はおよそ90%減、おまけに寿命も半永久的なのだそうだ。
全長2km以上、415本の街路樹を青白く彩るシャンゼリゼのイリュミネーションは、やはり表参道あたりがどう頑張ってもとても及ばぬ美しさ。加えて今年はシャンゼリゼ初という「マルシェ・ド・ノエル」(クリスマス市)も登場。クリスマスグッズや食品、ヨーヨー釣り(?)などのスタンドが並び、北部地方名産のローストポーク・サンドイッチや、ソーセージを味わうこともできる。
「マルシェ・ド・ノエル」の場所は、シャンゼリゼ・クレマンソー駅からフランクリン・ルーズベルト駅の間。イリュミネーションの雰囲気がいちばんいいのもこのあたり。それ以上凱旋門寄りにのぼると、人は多いし、商店が多くてやや興ざめしますので。もう何度も見た、というアナタも1年にいっぺんですから行ってごらんなさい。あー、パリだなーという観光気分がよみがえります。
この秋フランスで話題の音楽
2008-11-13
ひさびさに芸能ネタでも。
フランスを代表するロックグループ、なんていうとあんまり期待できない気もするでしょうね、その通り、ま、ボンジョビあたりを想像してもらえばよいのだが、そのノワール・デジール(黒い欲望)がひさしぶりにレコーディングをしたってんで話題になっておる。
このバンド、ボーカルで中心人物のベルトラン・カンタが恋人の女優マリー・トランティニャンに暴力をふるって死なせてしまい8年の刑を言い渡されたため、活動を休止していた。2003年のこと。その後カンタくんは刑期を短縮されて、およそ1年前に仮釈放を受けている。
で、1年経ったんで、そろそろいっか、ってことなんでしょうか。新曲を2曲吹き込んだ。アンチ・サルコジ風のメッセージを込めた歌らしい。曲はバンドの公式サイトで無料ダウンロードできる。
ロックはチョット、というオトウサンには、アダモ健在の話題はいかがでしょうか。ヒップアップ島崎? なんていういまだにひょうきん族なオヤジは放っておいて...、『サントワ・マミー』や『雪が降る』で世界的ヒットを飛ばしたサルヴァトーレ・アダモであります。「雪は降る〜♪」はフランス語で「トンブラネ〜ジュ♪」と歌います。フランスが活動の拠点だが、シチリア生まれのベルギー育ち。日本ではなぜか、アダモと苗字だけで呼ばれておる。タモリみたいなもんか。ありゃ森田か。
そのアダモちゃん(「ちゃん」はいらねーっつの、ペイ!...お若い人ごめんなさい)、10日に18曲入りのニューアルバムを発表。自分の過去のヒット曲を、若手を中心とするミュージシャンとの共演でセルフカバー。「トンブラネ〜ジュ♪」も入っております。ちなみにテリー伊藤は相当なアダモ・ファンらしい。
歴史にソッポを向くフランス
2008-11-10
11月も3分の1を過ぎ、年末まであと50日。そんな11月10日は山城新伍サン70歳の誕生日。糖尿病でほぼ引退という状態らしいけど、大丈夫ですかね。忠犬ハチ公もこの日が誕生日(1923年)、ってよく記録が残ってるな。ちなみにデーモン小暮も。10万46歳。年齢詐称はよくあるが、このヒトのはギネス級。
昨日11月9日は、というとフランスにとっては重要なシャルル・ドゴールの命日。第2次大戦終盤、自由フランス軍を率いてナチス・ドイツと戦い、パリ入城を果たした将軍サンであります。パリ空港の名前、いまは亡き原子力空母の名前にもなった、フランス第5共和制の初代大統領。
ところがそんなエライ人の38年目の命日が、マスコミではほとんど忘れられたかのような扱いだった。この週末、オバマ氏の米大統領選勝利、ハイチの学校倒壊事故(死者90人超)という国際ニュース、社会党書記長を選ぶ党員の予備選でセゴレーヌ・ロワイヤル候補がトップ、TGVの線路上に連続してコンクリートの塊が置かれる、などの国内ニュースはあったが、そのせいなのか? 38年という年月のせい? いやいや、やはりドゴール主義者シラク(薄毛)の時代が終わり、過去の遺物を清算したいサルコジの時代が到来したせいと考えるのが妥当なのでしょう。
米大統領選のズッコケ話題
2008-11-07
いま世界でいちばん注目を集めている人物といったら、間違いなく第44代米国大統領に当選したバラク・オバマ氏でありましょう。若くてルックスもイカすワ、ってんでとくに若い女性を中心に熱狂的な支持を集め、「オバマニア」なる言葉も生んだ。「オバマニア」ならペイリン副大統領候補の共和党に入れただろうって? オトウサン、そんなギャグはせまい日本でしか通じませんヨ。
そのペイリンさん、投票日の直前、サルコジ仏大統領の声音を使ったイタズラ電話にまんまとだまされていた。“犯人”はおなじみ「正義の仮面」。カナダ・ケベックのコメディアン・コンビで、これまでハーパー・カナダ首相を装い、シラク前大統領やサルコジ大統領を引っかけてきた。
ハゲしいフランス語訛りの英語でニセ大統領から電話を受けたペイリン候補は、「マァーッ、ウレシイ。マケイン候補もワタクシもアナタの大ファンですのよ」とコーフン。ニセ・サルコは、「アナタとは共通の趣味がありましてねえ。いつかアラスカでヘリコプターからアザラシの赤ちゃんをハンティングしましょうや」などとキワドイ発言を繰り出すが、ペイリンさんは気づくようすもナシ。ニセ大統領は畳み掛けるように「ワタシの妻は有名な歌手なんですが、夜もハゲしくってねえ」とか、「アナタのドキュメンタリーを見ましたよ」とエロ雑誌「ハスラー」のラリー・フリントが撮った「Who’s nailin’ Paylin?」(ペイリン候補のソックリさん、リサ・アンを起用したポルノ映画)を話題にするなど下ネタを連発。しかし映画のことを知らなかったのか、ペイリン氏は「まあ、ありがとう」などと疑うようすも見せず、5分以上にわたって会話をつづけた。
ところで本物のサルコジさんは大のオバマニア。さっそくオバマ氏に当選を祝う手紙を送った。おそらくは秘書官が用意した手紙だが、親愛の情を出すために、宛名のところだけ手書き。ところがBarackと書くべきところをBarakと間違ってしまったそうな。
お隣イタリアのベルルスコー二首相(自毛植毛)に至っては、オバマ氏の当選について記者団からコメントを求められると「若くてハンサムで、よく日に焼けておる」と問題発言。野党からは「イタリアのイメージをそこなう」と猛反発を浴びているとか。
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