エリック・リンツ
モードデザイナー

ウィンドウの黒いジャケットに引き寄せられるように店に入り、着てみたら果たして構築的なカットが素晴らしい。デザイナーの名前はErik Linz。かってはメンズのデザイナーで、その後、東京のモード学校、エスモードで4年間教え、フランスに戻って今度はレディスのブランドを始めた。北マレのブティック兼ショールームで、点数の少ない小さなコレクションを展開し、アメリカ、日本、ドイツ・・・からバイヤーがやってくる。
どうやったらデザイナーになれるんですか?
うーん、モードが好きで、なろうと努力して、ある日実現するもの・・・僕の場合、小さいときから絵が好きで色に興味があって、でも親の希望で法学部に行った。それはそれで勉強になったけど、やっぱり服に惹かれてモード学校(エスモード)入りなおした。
デザイナーになるためモード学校に行くのは必要?
うん。基礎を学ぶし、色んな扉が開かれるから。学校を出てからあちこちのブランドで研修し、Bureau de stylesに入った。
Bureau de styles(スタイル・オフィス)って?
明日流行るものを予想する仕事。
どうやったら明日流行るものがわかるの?
うーん、空気感というか・・・人が今求めていること、自分がやりたいこと、社会情勢とかを分析する。色々な業界に高く売れるんだよ。
それからメンズブランドを始めた。なぜメンズ?
自分が男だし、やりやすい気がしたから。ファッションウィークのサロンに出したら、すぐバイヤーがついて、日本のセレクトショップにも結構卸したよ。ところが生地を仕入れていたイタリアの会社が倒産して、納品日が大幅に遅れてしまった。そういうことは許されないんだよね。それでブランドを閉じることに。
その後、日本へ?
そう。エスモードの講師の話があったんで手を挙げたらすぐ決まった。日本は楽しかったよ。言葉も少しずつ覚えて生徒ともコミュニケーションできたし、食べ物は美味しいし・・・
日本で好きになれなかったことは?
仕事以外の生活が持ちにくいこと。夜8時頃、僕はやることが終わって「オツカレサマデシタ」と帰ろうとすると非難がましい目で見られた・・・
レディスのコレクションで、自分を代表していると思うアイテムは?
ジャケットとコート。
ジャケットはかなり細身ですよね。誰をイメージしてデザインします?
特に誰って・・・
でもモニカ・ベルッティのことは考えないでしょ?
絶対考えない・・・あっフェイ・ダナウェイだ。60年代の彼女の美しさ、センスの良さ。今の時代に持ってきても全然古びない。ところでフェイ・ダナウェイとケイト・モスが似てるって知ってた?

細部までこだわった服たちはサイズごと数点しか作らない。何と言ってもジャケット、コートがお薦め。流行に拘わらず長く着れそうで、ジャケット(300ユーロ前後)と値段も良心的だ。本人が大抵お店にいるので、日本語でも大丈夫。

Erik Linz

21 rue Saintonge 75003 Paris
TEL : 0142781134
11h-19h30
メトロ:Filles du Calvaire(8番線)

75003 Paris, フランス

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