- 凛とした姿が印象的な原口朝美さん
- ウェディングのヘアセットを依頼したカップルが、記念日にペアで購入することも多い。1950〜1960年代のヴィンテージのエンブレムボタンがついた、牛革ブレスレット。
- (手前)ヴィンテージレースとくるみボタンの髪飾り(奥)1950年代のヴィンテージパール。ネックレスにもブレスレットにもなる。
- フランス製レースのヘアピンやシュシュ。牛革ブレスレットについているパールは、ヴィンテージ。
- 朝美さん宅のアトリエコーナー。ここから、愛情こもったアクセサリーが生まれる。
『好き』が高じて・・・
洋服などの手作りが大好きなお母さまの影響もあってか、昔からずっと、自分でものを作りあげることに興味を持ってきた。陶芸をしたり、絵を描いたり、はたまたインテリアについて学んだり。2008年、先に渡仏していた料理人の彼(現在はご主人)を追いかけて渡仏。その後まもなく、友人のアクセサリー作家のお手伝いを始めたのがきっかけ。アクセサリー作りの楽しみにどんどんはまっていくことになる。さらに、そのころ「かわいいレースに恋をして、集めては、ひとりで眺めて楽しんでいた(笑)」という朝美さんは、いつしか、そのたまりにたまったレースを使って何か作ってみたい、と思い始めるようになった。作品の一部を拝見させてもらうと、ウェディング用アクセサリー一式、ふだん使い用のブレスレットやネックレスなど、どれもこれも、うなるほどセンスのよいものばかり。「レースが似合わないんです、私。それで、『なりたい自分』に似合うものを作り始めたのが、これ」と見せてくれたウェディング用の髪飾りは、うっとりするほどロマンティックな仕上がり。私自身、(残念ながら)レースが似合うようなガラではないのだけれど、眺めているだけで幸せになれるハッピーアイテムの数々に目がキラキラ!私も女だったのね、と実感。
好きが高じて自分のためだけに作り始めたアクセサリーが、周りの「私にも作って!」の声に応えていくうちに、自然とこうなった。「友人がサイトを作ってくれて、最初は形から入ったんです(笑)。共感して手伝ってくれる周りの人たちに恵まれて、ここまやってきた感じ」と、朝美さんはにっこり。アクセサリーを大切そうに手に取る様子から、たっぷりの愛情を込めて作っているのが伝わってくる。手作りはこうであって欲しい、と改めて思わされる。
少しずつ前へ進み、今ではフランスと日本、どちらからも注文が入るようになってきた。
「エコ」で「使える」Câline
Câlineのアクセサリーは、「エコ」だ。パーツは、ヴァンヴの蚤の市や、パリ市内のいたるところで開催されているブロカントで見つけるヴィンテージものを使うことがほとんど。また、ものを捨てるのがきらいな朝美さんは、リメイクも得意。たとえば、片方を失くしてしまって使い物にならなくなったピアスはペンダントトップに、使わなくなったネックレスをピアスに、という具合。
「使わないけど、なんだか捨てられない」、そんなアクセサリーが手元にあったら、一度、朝美さんに相談してみるといいかもしれない。どういう風にリメイクするか納得するまで話し合い、びっくりするほど、すてきに変身させてくれる。
自分の「好き」を仕事にする朝美さんの今後の活躍が、ますます楽しみ !(Chiharu)