- 今年33歳、まだまだチャレンジは続く。
- 落ち着いた雰囲気が心地いいサロン
- サロンのウィンドウを使って、エクスポジションも展開予定。次回は恵理子さん友人のカメラマンによる「日々の生活の中のヘアスタイル」。さまざまなジャンルのアーティストを募集!お気軽にお問い合わせください。
- 「このサロンに出会うまでは、自分で髪を切っていた」というお客さん。2度目の来店では、カラーを。
- この仕事が好き、とニッコリ
- 「サロンKOJJIはキレイになるためだけの場所でなく、面白いことの発信源でもありたい」
美容師家系に生まれて
曾祖母と祖母が美容師、祖父と母は明治の前から続く老舗の写真館のカメラマンという家系に育った。美容師の仕事に興味を持つ反面、「近くで見ているからこそ、地道で辛抱がいる仕事だということが良く分かり、すぐには踏み込めなかった」と恵理子さん。けれども、「他のこともちょこっと味見してみた結果、高校卒業前には、美容師になることを決めていた。結局は縁かな」と笑う。
尊敬する祖母から「すぐに現場に入ったほうがいい」とのアドバイスを受け、高校卒業後は美容学校には入らず、通信制の道を選んだ。祖母の紹介で老舗の美容院で修行をスタート、そこでは着付けも学んだ。
2年間働いたのち、自分の方向性に合う地元の大きな美容院に移った。「お客さんとして下見に行ったとき、ここなら自分の学びたい技術を学べると感じた」という。人間的にもすばらしいオーナーのもとで経験を積んでいった。
パリに出会い、恋をした
2003年冬。恵理子さんは美容院の社員研修旅行で訪れたパリに、恋に落ちることになる。
「自分を飾らなくていい、人間らしくていられるところに惹かれた。とにかく空気が自分に合う。ここだ、と肌で感じたんです」。
日本へ帰国してから考えるのはパリのことばかり。フランス語の勉強を始め、遠いパリに思いを馳せては意味もなくパリの天気予報を調べてみたりもした。
ただの勢いだけでパリ行きを決断してはいけないと、その後、ロンドンにも足を運び、帰りには再び、パリにも寄ってみた。やはり、気持ちは変わらなかった。
自分の気持ちに確信を持った恵理子さんは、パリ行きの計画を着々と進め、2007年、必死になって貯めたお金を持って、下見をかねて短期の語学留学。
「どうせパリに行くなら人生をかけていくつもりだったので、自分の覚悟を最終確認するために」。
その答えは明らかだった。留学後は、とにかくパリに戻りたくて仕方なく、「人生で一番つらかった」と振り返る。
そして2008年6月、ワーキングホリデービザを取得した恵理子さんは、熱い思いを抱いて、再びパリへ。
渡仏後は、パリ中のサロンを見て回り、仕事を探した。パリに来たからにはフランス人経営のサロンで働きたいと思ったが、思うようなところが見つからず、月日はどんどん流れていった。焦る気持ちを抑えつつ、仕事とパリに対する情熱を胸に出張カットでやりくりしていたある日、フランス人経営のサロンが日本人向けフリーペーパーに求人を出しているのが目に留まる。面接を取りつけたのち、偶然にもここが日本の縮毛矯正技術を積極的に取り入れているサロンであることを知り、さらに興味を持つ。そして見事に、面接と技術面のテストをクリアし、恵理子さんは念願のパリにて、フランス人経営のサロンで雇ってもらえることになったのだ。
約2週間でサロンの責任者に!?
庶民的な11区、お客さんの8割はフランス人、完全地元密着のサロン。もともとオープンで飾らない性格の恵理子さんは、すんなりと地元のお客さんにも受け入れられた。
2週間経ったころ、驚くべきことが起こる。いきなりオーナーにサロンの鍵を渡され、責任者を任せられてしまったのだ。それは、恵理子さんの働きぶりを間近で見ていたオーナーの大胆な、かつ、確信を持った決断だった。
「責任が大きすぎて、そりゃ戸惑ったけど、フランスで根をはって仕事をしたいと思っていた私にとっては本望でした。だから、やるしかなかったですね」。
ワーキングホリデービザが切れるタイミングに合わせて、オーナーは労働許可証の申請に踏み切ってくれたのだという。恵理子さんのフランスで働きたいという強い気持ちと、恵理子さんに働き続けて欲しいと思うオーナーの気持ちが通じて許可が下り、飛び上がるほど喜んだ。
がむしゃらに突っ走ってきて、現在4年目。「恵理子さんに会いに」定期的にカットにやってくるファンも増えてきた。
次のステージを見据えて前進
「お客さんの性格、生活スタイル、ストレスなどすべて髪に出ます。常連のお客さんでも、表情や様子がいつもと違うと、ヘアスタイルのなじみが良かったり、悪かったり。髪っておもしろいですよ」。ヘアスタイルはお客さんとのコラボレーション、と恵理子さん。その人のキャラや最低限のライフスタイルを日常会話から引き出す。そして何よりも、お互いの信頼関係が、最高のヘアスタイルを完成させる。
「私って欲張りなんです。仕事も恋愛も充実させたい。しかも、すべて実現できる気がするんですよね。『ERIKO』という自分のサロンをオープンするのが今の夢!」。
『天職』。恵理子さんは、そう言った。ふんわり優しい雰囲気の中にみなぎる熱い意思を感じる。がんばれ、恵理子さん!(Chiharu)
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