このペニッシュを買ったのは1年前。当時住んでいたところが手狭になったので、もっと広いアパートを探していたが気に入る物件がなかった。そんな折、友人のペニッシュを訪れ、ひと目ぼれ。しかも、ちょうど売りに出ているペニッシュの話をもちかけられた。1912年にベルギーで造られた船だ。停泊料は毎月かかるがアパートを買うよりも安い。これはチャンス!と即決した。購入後、6ヶ月かけて船内を大改造、去年の10月から住んでいる。
広さは約80㎡。ペニッシュのなかでは小型、とはいえ船内に入ってみると、天井は高く、とても広々としている。最近流行のインテリアは冷たい感じがして嫌いという彼ら、船独特の雰囲気を壊さないように天井や床の木材は殆ど元あったものを利用。壁の丸い窓、小さなドアなどもそのまま。また、たくさん光が入るように天窓や壁の横に大きい窓をとりつけた。家具も、家族が使っていた食卓やおじいちゃんの机、アンティークのソファーなど、船にあわせて温かみのあるものを選んだ。友人の画家Axel Kriloffが描いた壁にかかっている絵もインテリアにぴったり。
間取りは、入り口の小さい部屋(むかし船長が使っていた部屋で仮眠スペースもある)、オープンキッチンのある広いサロン、寝室、クローゼット、バス、トイレ、そしてテラス。
家にいるときは息子のルイくんとこのテラスで過ごす時間が多い。大好きなガーデニングをしたり、近くによってくる水鳥にえさをあげたり。ここでパーティをすることもしばしば。家族や友達にも大好評。自然に囲まれての暮らしだから、もちろん環境には気を配る。トイレやキッチンで使った水はセーヌ河にそのままなんてことはもちろんなく、ちゃんと清浄機を通してきれいにしてから流す。洗剤はBIOのものを使用。
三半規管に自信のない同行のカメラマンは、船の揺れに心中穏やかではなかったそうだが「住んでみればすぐ慣れる。むしろ快適!」とエレーヌ。この船は住居として使用するのみでなく動かすこともできる。エレーヌの夢はいずれ船の免許をとって家ごとバカンスに出かけること。ちなみにマルセイユまでは昼のみ動かして1ヶ月かかるとか。大好きな植物に囲まれてリラックスした彼女の暮らしは、都会でもエコでスローな生活ができるというお手本のようだ。
エレーヌたちが作ったペニッシュのサイトはこちら。5日以上の滞在、1泊200ユーロで、このペニッシュをレンタルすることも可能。
http://www.peniche-saint-antoine.fr/index.html