今回は、住居ではなく光を使ったアートにあふれる彼のアトリエを拝見。まず通されたのは、中心にテーブルがあり、その下にプロジェクター、天井に鏡が備え付けられた部屋。映像が鏡に反射してテーブル上に映し出される仕組みだ。このテーブルで作品を見ながら仲間と語り合う。柔らかく薄暗い照明が不思議な空間。料理の映像を映しながらその映像と全く同じ食事をとるというパフォーマンスをすることもあるとか。
不慣れな空間にドギマギしながら、次に案内された大きな部屋には、壁の右側は女王(ヴィーナス)の名で親しまれる金星、左側は大きなバラの映像。映し出される対象は動かず、光と色を変化させることによって様々に表情が変わる。正面の壁にはニルスの音楽にあわせてミルドレッドの作る言葉が踊っている。壁の質、素材によって光の表情も変わるのでスクリーンは使わない。それ故この家の内装は全て自分でやった。一見ただの黒に見える床もそれぞれ微妙なニュアンスで色が塗り分けられている。
壁のアートもいいけれど、サクレクール寺院が見える窓からの眺めも最高だよ!とニルスが窓を開けてくれた。
彼のアートはゆっくりと静かに時間をかけて鑑賞するタイプ。窓外の喧騒とは別世界。
その次の部屋はより小さく親密な雰囲気。天井に映写された大きなバラが光と色によって表情を変える。10人以上入れそうだが、2、3人でゆっくりこの映像を楽しむのがよいそう。
広さは全体で約80㎡、建物のワンフロアを占める。バス、キッチンも完備。面白いのは、同じ建物内に住居とアトリエを持ち、アトリエの上階は奥さんと暮らす住居、しかも全く同じ間取りだそう。この生活感とは無縁のアート空間と住居を比較したら面白そう。次回は住んでいるお家を見せて!