マリー・アントワネットに別れをつげて
Les Adieux à la reine

1789年、革命の前夜。パリで暴動が膨れ上がるのをよそに、ヴェルサイユ宮殿では無頓着に贅沢な日々が続いていた。しかしバスティーユ占領が伝えられ、王の運命を察した貴族や召使は手のひらを返したようになり、次々にお城を去っていく。
若いシドニー・ラボルドはマリー・アントワネットに気に入られた朗読係。近づく悲劇を信じたくなくて、お城を離れずに王妃に仕え続ける。王妃はポリニャック伯夫人に対する特別の愛情まで彼女に打ち明ける・・・

シャンタル・トマ(デザイナーと同姓同名の作家)の小説をBenoit Jacquot/ブノア・ジャコが映画化。朗読家シドニー(レア・セイドゥ)が語るマリー・アントワネットの最後の日々。原作では年配の女性だが、映画ではアントワネットより若い設定になった。
下ぶくれの幼さの残る顔に、強い意思を感じる目。レア・セイドゥが大好演。彼女は18世紀の衣装や立ち居振る舞いになじめなかったそうで、長いドレスでもジーンズのような歩き方。それが却って可愛い。

マリー・アントワネットにはエヴァ・グリーンが候補だったが、結局ダイアン・クリューガーに。ドイツ語アクセントのある彼女のフランス語が信憑性を添えている。
王政最後の日々に高まっていくテンションと不安にスポットを当てているのでメリハリがあり、落日のような象徴的な照明に浮かび上がるお城が美しく哀しい。

Les Adieux à la reine

ブノア・ジャコ監督作品
主演:レア・セイドゥ、ダイアン・クリューガー、グザヴィエ・ボヴォア
1時間40分
フランスで上映中

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