イチゴ、フランボワーズ(ラズベリー)
Fraise, Framboise

5月に入ると、パリのパティスリーはいっせいに華やかな彩りに変わる。復活祭のうさぎや卵、ニワトリ型のチョコレートが姿を消し、鮮やかな季節のフルーツをふんだんに使ったケーキやタルトが目に飛び込んでくる。こんな時期の主役は、なんといっても赤いベリー類。ふんわり軽やかなフレジエ、バラ色のレリジューズ、様々なフレーバーを使ったマカロンなど、目にも楽しい。

イチゴはフランスでも、年中、大粒のスペイン産が出回っているけれど、スカスカしたものが多くてガッカリさせられることがある。春先からマルシェに並ぶ、小ぶりの国産品はしっかりとした酸味があってメリハリがきいている。中でもペリゴール産は、フランス一名高い。フランス人が大好きなガリゲット種は小粒できりっと締まった味わい、高級品種のマラ・デ・ボアは甘くて官能的、甘さと酸味のバランスがとれたシャルロット種は人気上昇中。その昔、ベルサイユ宮殿で太陽王・ルイ14世にこよなく愛され、日本では「枕草子」にも記述が残っているイチゴ。シャンペンやキルシュに浸したり、生クリームやフロマージュ・ブラン、マスカルポーネチーズとあわせたり、華やかな食卓を演出してくれる。

一方、ルビー色の宝石を思わせるようなフランボワーズは、丁寧に小さな箱に入って売られている。いたみやすいので、洗わずに、その日のうちに食べきってしまおう。ピエール・エルメが生み出した逸品「イスパハン」は、フランボワーズ、ライチ、ローズが三位一体となったスイーツ界の傑作。まさにお姫様気分を味わえるデザートとして、パリのパティスリー界に君臨している。

イチゴのフルーツサラダ、バジルとリモンチェッロ風味

イチゴのフルーツサラダ、バジルとリモンチェッロ風味
材料

イチゴ400g、
バジルの葉10枚、
砂糖30g、
リモンチェッロ大さじ3

作り方

1. イチゴをあらいヘタを取って、半分に切る。
2. ボウルにイチゴ、砂糖、リモンチェッロをふりかけ、優しくかき混ぜて冷蔵庫で、約30分休ませる。
3. バジルを刻み、盛りつける直前に、2とあわせ器に盛る。

*春から夏にかけて、フランス家庭で、頻繁に登場するフルーツサラダ。イチゴ&ミントの組み合わせが主流だけど、バジルも案外いける。レモンのリキュール「リモンチェッロ」がなければ、レモン汁でどうぞ。レモンのかわりにバルサミコ酢を少量ふりかけても、すばらしい風味がでる。

フランボワーズのタルトレット

フランボワーズのタルトレット
材料

タルト生地: 小麦粉100g、
バター60g、 砂糖40g、卵黄1個

カスタードクリーム: 牛乳100g、
バニラビーンズ1本、 卵黄1個、砂糖30g、
小麦粉8g

フランボワーズ1パック、(あれば)ピスタチオ、
粉砂糖

作り方

1. ボウルにバターを入れ、空気を入れ込むように、泡だて器で混ぜる。マヨネーズ状になったら、砂糖を加え、粒がなくなるまでよく混ぜる。
2. 溶いた卵を少しずつ入れ、全体に混ざったら小麦粉を加え、さっくり混ぜ合わせる。ラップにまとめて、しばらく冷蔵庫で休ませる。
3. タルト型に薄くバターを塗り、めん棒でのばした2の生地をきっちり敷く。フォークで穴を開け、生地の上にキッチンペーパーを敷き、重石をのせて、180℃のオープンで約20分焼く。重石とキッチンペーパーを除き、さらに10分、こんがりと焼き色がつくまで焼く。オーブンから取りだし、型ごと休ませておく。
4. カスタードクリームを作る。鍋に牛乳、さやから取りだしたバニラビーンズ、砂糖をいれ、火にかけ、沸騰したら火を止め、フタをして、そのまま置いておく。
5. ボウルに卵黄と砂糖を入れ、白っぽくなるまですり混ぜ、小麦粉を加える。4の牛乳を、泡だて器で少しずつ混ぜていく。再び鍋に入れ、弱めの中火で温める。とろみがついてふつふつと泡が出てきたら火からおろす。パットに移し、表面をラップでぴっちりと覆い、乾かないようにする。
6. カスタードクリームをタルト型につめ、フランボワーズをのせる。粉砂糖をふるい、砕いたピスタチオを飾る。

*お好みで、フランボワーズをイチゴに変えてもよい。手に入れば、木イチゴ、グロゼイユ、カシスなど、ベリー類を加えれば、より豪華な一品に。爽やかなベリー類の酸味と、さくさくとした生地が抜群の相性。

赤いベリーのクランベル

赤いベリーのクランベル
材料

小麦粉50g、
アーモンドプードル20g、
グラニュー糖50g、
バター70g
イチゴ1/2パック、
フランボワーズ1パック

作り方

1. クランブルを作る。ボウルに小麦粉、アーモンドプードル、グラニュー糖、小さく切ったバターをいれ、さらさらになるまで、指先でバターをつぶすようになじませる。全体がそぼろ状になったら、冷蔵庫で休ませておく。
2. イチゴは洗ってヘタを除き、半分に切る。耐熱容器にバターを塗り、イチゴ、フランボワーズを敷きつめ、クランブルを散らす。
3. 190℃のオーブンで約30分、クランブルにこんがり焼き色がつくまで焼く。

*もともとイギリスの家庭で作られていたクランブルは、パリでも大人気。そぼろ状の生地を、好みのフルーツにのせて焼くだけの素朴さ。バニラアイスを添えれば極上のデザートに。