かんきつ類
Agrumes

近年、フランスでは柑橘類を料理に取り入れるのがトレンド。「鴨胸肉のオレンジソース」を筆頭に、昔から柑橘を使った料理はあったが、現代版はより軽く、よりヘルシー。肉の臭みを消したり、重いバターソースを柑橘の香りでごまかすのではない。「すがすがしい香り」と「甘酸っぱさ」で、味に奥行きを持たせる。
ポピュラーなレモン、オレンジ、ライムはもちろんのこと、数年前からフランスでは柚子が人気。今ではパリだけではなく、フランスのあちこちで、「YUZU」を使ったメニューを目にする。「白身魚と柚子胡椒」「フォアグラの柚子風味白みそコース」「柚子のジュレ添え、海老のタルタル」etc。
金柑やインドネシア産こぶみかん・コンバヴァcombavaもしばしば見かけるようになった。フュージョン料理とも違う、食材のグローバリズムを感じる。
レモンの変種、シトロンキャビアcitron caviarもその一つ。キャビアのようなプチプチした食感と、ライムとレモンを掛け合わせたような芳香で、素晴らしいアクセントをもたらす。このところフランスのガストロノミー界では大注目の新食材だ。
2012年ミシュランで一つ星を獲得、さらに有名なレストランガイド「ピュドロ・パリ」で今年最も注目に値する「本年のシェフ」に輝いた小林圭氏。飛ぶ鳥を落とす勢いで躍進中の圭氏は、柑橘使いの魔術師だ。全400種類あるといわれる柑橘類を自在に取り入れ、ビネガーにはない、独特なニュアンスを引き出す。
東洋のエスプリをモダン・キュイジーヌに取り入れたスターシェフ、ティエリー・マルクス氏は、柔道4段で業界屈指の親日家。奇抜な食材を組み合わせた”分子料理”は賛否両論分かれるが、マルクス氏の柑橘料理にはファンが多い。2011年、「早い・簡単・美味しい」をモットーに発売されたレシピ本「Daily Mark」(Editions de La Martinière)の中にも試してみたい料理がいっぱい。今回は、この本からレシピを紹介します。Sakiko・S

鯛の柚子ソース

かんきつ類レシピ:鯛の柚子ソース
材料(4人分)
鯛の切り身4切れ、はちみつ80g、醤油100㏄、柚子果汁100g、オリーブオイル
作り方

  1. フライパンを弱火に熱し、オリーブオイルをひく。鯛の切り身を皮を下にして、約8分ソテーする。はちみつを加え、丁寧にキャラメリゼし、魚をとりだす。
  2. ソースを作る。1のフライパンに醤油、柚子の果汁を加え、少々煮つめる。
  3. 皿に鯛を盛りつけ、ソースをかける。

貝柱、柑橘ソース

かんきつ類レシピ:貝柱の柑橘ソース
材料(4人分)
貝柱12個、グレープフルーツ2個、オレンジ2個、レモン2個、ライム2個、バター200g+クルミ大のバターの塊、生クリーム100g、塩、コショウ
作り方

  1. 貝柱の汚れを取り除く。バターを小さく切る。
  2. 柑橘類の皮をすりおろす。次に皮を剥き、グレープフルーツとオレンジは盛りつけ用に8個とっておく。レモンとライムはイチョウ型に切ったものを、8個とっておく。残りの果肉は絞る。
  3. 小鍋に柑橘の絞り汁、すりおろした皮を入れ、煮詰める。生クリームを加え、泡立て器で混ぜながら、バターを加える。塩、コショウで味を調える。
  4. クルミ大のバターの塊をフランパンに溶かし、貝柱とオレンジの部分(コライユ)を両面約2分焼く。
  5. 皿に柑橘の果肉、貝柱を盛り、ソースをまわしかける。