ル・ソリレス
Le Sot l’Y Laisse

「パリの美味しいフレンチには必ず日本人の料理人がいる」と聞いたことがあるが、決して大げさではないと思う。11区と20区のちょうど境目あたり、庶民的な地区に、実は秘密にしておきたいレストラン:日本人がオーナーシェフの「Le Sot l’Y Laisse」、直訳すると「馬鹿はそれを残す」という意味。同時にソリレスとは、鶏の股間接あたりのお肉で、1羽にたった2個しか取れない希少部位のことを指す。お馬鹿さんは、その美味しい部分を知らずに捨ててしまう、ということから、その部位はソリレスと呼ばれるようになったのだそうだ。なるほど。そういえば、日本の焼き鳥屋のメニューでもその文字を見たことがある。フランス語だとは知らなかった!
ここのオーナーシェフは、日本のメゾン・ポール・ボキューズで料理長を務めた土井原英治さん。2005年には研修生ビザで渡仏し、「ヒラマツ」(現在一つ星)に勤めていたこともある。そのとき知り合った某氏と意気投合し、ひょんなきっかけから共同経営という形で2011年10月にオープンしたのがこのお店だ。土井原シェフの作る料理は、ポール・ボキューズ氏の言葉にある「良い素材、ちょうど良い火通し、良い味つけ」を基本に、日本の食材も取り入れ、彼なりの新しいフレンチを表現している。
ランチは2品(前菜+メイン、またはメイン+デザート)で18ユーロ、3品(前菜+メイン+デザート)で24ユーロとお得感いっぱい。出てくる料理は、ご覧のとおり。前菜「トロマグロのあぶり焼き、サラダ仕立て」は、水菜やからし菜など、日本の野菜をふんだんに使い、ワサビ醤油を上手にきかせた一品。いくらでも食べられる。もう一品の前菜は、「カリフラワーのスープ、温泉たまご添え」。カリフラワーの優しい味がしっかり生かされているだけでも感激なのに、たまごをくずして一緒に口に運ぶと幸せでまろやかな味が口中に広がる。これは絶品!おいしいスープの出るお店には、メインへの期待がぐっと高まる。
さて、お待ちかね、チョイスしたメインは、「ビゴール産黒豚のロティ、朝摂りキャベツ添え」。豚そのものの味がいいので、シンプルに塩こしょうで勝負。隠し味に柚子胡椒を使うところがニクイ。完璧な火入れ加減のお肉は、文句なしに美味しい。添えてあるのは、ほのかに甘い赤ワインのマスタード。絶妙な塩胡椒の味付けとのマリアージュに思わず唸る。そして、敷いてあるキャベツは、盛りつける直前に茹でるというこだわりようだ。自然の甘みがうまく引き出されている。ちなみにこのキャベツ、星つきレストランのシェフ御用達といわれているジョエル・ティエボーさんのもの。よい食材と、確かな料理の腕前のコラボに拍手!厳選されたワインもそろっているので、ぜひ共に楽しみたい。
ピュドロの2012年度版(フランスの三大グルメガイドのうちのひとつ)のおすすめレストランにも選ばれ、ますます勢いを増している。お料理はもちろんのこと、お店の気さくな雰囲気も気に入ったし、リピート決定だ。(Chiharu)

le Sot l’Y Laisse

70 Rue Alexandre Dumas
75011 Paris
Tel : 01 40 09 79 20
メトロ : アレクサンドル・デュマ/ Alexandre Dumas(2番)
営業時間 : 月-土12h-14h, 19h30-21h30(月、土は夜のみ)
休:日、祝日
2015年夏休みは8月2日〜23日

75011 Paris, フランス

ル・ソリレス | Le Sot l’Y Laisse” への2件のコメント

  1. 昨晩は娘に誘われてとても美味しい料理を戴くことが出来、有り難う御座いました。
    地元の住民と思われる御客様の支持がとてもよく感じられたのも日本人として嬉しかったです。また機会があれば!!

    • 嬉しいコメントをありがとうございます。土居原さんだけでなく、パリの日本人シェフの活躍はすごいです。

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